ギリシア文字占いを発見したのは、1960年代から魔法、占い、ネオペイガニズムを研究してきた、米国のジョン・アポロニウス・オプソパウスという博士です。
博士はギリシア各地から発見された古代ギリシアの碑文や陶片から、ギリシア文字一つ一つに単語を当てはめて、神殿に巡礼に来た古代ギリシア人達が引く、おみくじのような物があることに気がついたのです。
特に今はトルコ領となっているリュキュアのオリンポスという古代都市から出土した碑文によって、研究結果を出すことが出来ました。
博士のホームページにあったギリシア文字占いを、日本の神秘研究家である、芳垣宗久先生が、日本で初めてギリシア文字占いを紹介されました。

先生の勉強会に参加させていただき、24文字からなる一文字一文字に当てはめられた単語から派生した神々からのメッセージは、非常に深淵で、また示唆に富み、現代社会でも十分通じるものがあることに、驚かされました。
タロットカードのようにカードを組み合わせて読むのではなく、ほとんど単純に1枚引きだけのシンプルな占い方は、結果がわかりやすく、また出て来た神託のメッセージをよく内省する事によって、自分自身が何をすべきなのかを理解する事が出来る事に気がつきました。

古代ギリシアの知恵は、現代でも大変有益なのです。
そこで、このギリシア文字を図案化する事はできないだろうかと、考え、足かけ2年ほどかかりましたが、今回24文字を図案化してオラクルカードを制作する事にいたしました。
日本人がお伊勢参りをするように、古代ギリシア人は、太陽神の奉られるアポロン神殿に、様々な悩み事を解決するため、あるいは、病を治すため、時には都市国家の重鎮達までもが、神託を聞きに詣でたようです。
著名なデルフォイの神殿に入る今は崩れてしまった門には、「汝己を知れ」という碑文が刻まれていたと言います。
それは己の卑小さを知り、人生の道程を学びなさいという、いかにも哲学者を沢山輩出したギリシアらしい考え方とも言えるでしょう。

是非、お楽しみ頂きながら、ご高覧いただければ幸いです。
占い方は大変簡単です。カードをシャッフルし、あるいは、テーブルの上でかき回して、占いたい事柄を思い浮かべて1枚引くだけで良いのです。
出て来たカードの文字を見て、オポソハウス博士が古代ギリシア語から英語に訳したものを、芳垣宗久先生が日本語に訳された表から文字を探しだして照らし合わせてください。きっと何らかの啓示が思い浮かばれるのでは、ないでしょうか。